おせちにお雑煮、七草粥。
年の初めは、和食をゆっくりいただく機会の多い時期ですが、ともすると、ついつい食べ過ぎてしまいがち。
そうなる前に箸を休めて、ふだん当たり前に使っているお箸のことを、少し見直してみませんか?
お箸についてどれくらい知っているか、あなたもチェックしてみて!
あけましておめでとうございます!
みんな、お正月はゆっくりできたかしら?
ちょっと、お雑煮を食べ過ぎちゃったかなぁ(笑)
ボクは新年の同窓会で、久しぶりに懐石料理を堪能したよ。
いつも洋食が多い二人も、しっかり和食を楽しんだのね。
そうだね。素子さんは?
今年はおせち作りを頑張っちゃったわ。
あっ、そうそう、家族全員のお箸も新調したの。
お正月にお箸を新しくするのは、縁起の良いことだから。
なるほど。
そういえば、日本人はいつ頃からお箸で食事をするようになったんだろうね。
それには諸説あるらしいけど、一説によると、「聖徳太子」が新しい「箸食制度」を、朝廷の儀式で採用したのが始まりのようだよ。
つまり、7世紀には中国から日本に伝わっていたことになるね。
箸食が一般に広まったのは、8世紀の初めだね。
さすがキラリくん。
ほんとね。
じゃあ、どうして「箸」と呼ぶようになったのかしら。
それにも4つの説があるんだ。
まず、「挟むもの」という意味が語源という説。
2つ目は、端の方でつまむから「はし」となった説。
3つ目は、「橋」や「柱」など、その見た目から「はし」と呼ばれるようになった説。
そして4つ目が、1本の棒を折り曲げてピンセットのように挟んで使っていたのが原型で、その形が鳥のクチバシに似ていたからという説。
どれが正解というわけではなく、これらが合わさって「箸」という名前になったらしいよ。
いつもながら、キラリくんは博学ね。
日本人は手先が器用だと言われるけど、もしかしたら、お箸を使うようになったことで、そうなったのかな。
そうかもしれないね。
日本人は子供の頃から、2本の棒で挟むという、微妙な指使いや力加減を習得しているからね。
なるほどね。
お箸の長さっていろいろあるようだけど、自分に合ったサイズがあると思うんだ。
でも、どうすればわかるのかなぁ〜
それなら私に任せて!
親指と人差し指を直角に広げたときの、指先から指先までの長さの1.5倍が、使いやすいお箸の長さの目安よ!
成長期の子どものお箸は、少し長めのものでもいいわね。
なるほど!
それと、お箸の形にもいろんなものがあるよね。
食べる料理によっても、使うお箸がちがったりするのかなぁ〜
実はそうなの。
お箸の先端「食い先」と呼ばれる部分も、食べるものによって使い分けるようになっているのよ。
たとえば、焼き魚などの魚料理に向いているのは先端が細いもの。細かい骨が抜きやすく、きれいに取り分けられるの。
へ〜〜、知らなかったよ。
蕎麦やうどん、ラーメンなどの麺類をいただくときは、「食い先」が四角形のものがいいわね。
麺をひっかけやすく食べやすいの。
最近は、納豆専用の箸もあるよ。
先端を太くしてあるから、粘り気の強い納豆をかき混ぜるには、力を入れやすくていいんだ。
ボクも使っているよ。
そうなのね!
私もさっそく試してみるわ。
お箸の選び方だけでなく、日本人としては、お箸のマナーもちゃんと知っておきたいわね。
確かに。
人を不快にさせるマナーってあるからね。
食事のマナーは、美しい箸さばきが占めると言ってもいいくらいだから、しっかり覚えておかなくちゃね!
寄せ箸 箸で器をひっかけて引き寄せる
拾い箸 箸から箸へ食べ物の受け渡しをする
移り箸 一度箸をつけた料理を取らずに、他のものに箸を移す
さぐり箸 器の底にある食べ物を探り出す
刺し箸 食べ物を箸で突き刺して取る
かき箸 器のふちに直接口をつけて、箸で食べ物をかき込む
渡し箸 器の上に箸を渡して置く
内閣府「食事に関する習慣と規範意識に関する報告書」より2010年4月公表
お箸のことでボクがいつも気になってしまうのが、持ち方なんだ。
たとえばグルメ番組を見ていて、お箸がちゃんと持てていないと、すごく残念な気持ちになるんだ。
そうね。
じゃあ、お箸の正しい持ち方、動かし方を、みんなで見直してみましょう!
他の指が動いたり、必要以上に力が入ってしまう場合は、正しく持てていない可能性があります。
自分のお箸の使い方を気にすることってなかったなぁ。
ふだんのマナーを見直すいい機会になったよ。
そうね。
我が家も、今夜は家族のお箸チェックね!